海外の人との出会いには、2種類の距離があります。キロメートルで測る距離と、言葉の距離です。いつ話せるかは時差しだいで、メッセージの間にはよく翻訳がはさまり、初デートはたいていチケットの手配から始まります。どれも、いい関係をあきらめる理由にはなりません。同じ街で出会う人なら考えなくてすむ、いくつかの習慣が必要になるだけです。
まずは共通点から
メッセージを送る前に、相手の「言語」を見てみましょう。共通の言語があれば、プロフィールに「二人とも話せる言語」と表示されます。自分のプロフィールにも、やり取りできる言語は、少ししか話せないものも含めてすべて追加しておきましょう。自分の話せる言語のどれかを話す人を探すなら、「近くの人」で「詳細な条件」を開き、「言語」でその言語を選びます。
YADateでリストから選ぶ項目は、翻訳を通さなくても、相手には相手の言語で表示されます。「自己紹介」の下に並ぶ「ひとことプロフィール」のバッジや、「質問」の回答がそうです。中でも早めに確かめておきたいのが2つ。恋愛のために引っ越す気があるかどうかと、「遠距離恋愛はアリですか?」に「自分には向いていない」と答えていないかどうかです。1か月やり取りしてから知るより、今わかったほうがいいはずです。相手の回答の下にある「返信」でさえ、文章ではなく選んだ答えを送る仕組みなので、二人ともそれぞれ自分の言語で読めます。
チャットの翻訳のしくみ
YADateは、受け取ったテキストメッセージを翻訳します。ほかの言語のメッセージの下には「翻訳する」が表示され、「原文を表示」を押すと元の文に戻ります。ほかの言語でのやり取りがほとんどなら、「設定」を開いて「メッセージを自動翻訳」をオンにしましょう。チャットを開いた時点で翻訳されるようになります。相手の「自己紹介」の下でも「翻訳する」が使えます。
気をつけたいのは、次の点です。
- 機械翻訳は間違えます。特に冗談、スラング、長い文が苦手です。
- 多くの言語には、二人称に丁寧な形とくだけた形があり、動詞の形で性別を表したりもします。翻訳では前者がよく抜け落ち、後者は推測で決められます。そのため、メッセージが意図より堅苦しく、あるいはなれなれしく聞こえたり、あなたの性別を取り違えたりすることがあります。相手を責める前に、まず翻訳を疑いましょう。
- 絵文字が翻訳にかけられることはなく、リンクや長い数字も書いたとおりのまま届きます。
翻訳で伝わる書き方
あなたのメッセージは相手の側で翻訳されるので、相手がどんな訳文を読んでいるのかは見えません。次のような習慣が役に立ちます。
- 1つの文には1つの内容を。短く完結した文のほうが、だらだらと続く長い文よりずっと正確に訳されます。
- スラング、略語、言葉遊びは避けましょう。皮肉はまっ先に伝わらなくなるので、冗談なら絵文字を添えて。
- 日付は数字だけにせず、「4月3日」のように書きましょう。「3/4」は、日を先に書く国なら4月3日ですが、アメリカでは日本と同じく月が先なので、3月4日と読まれます。
- 大事なことは、シンプルな1行で確認しましょう。「確認です。3月14日、そちらの時間で18時で合っていますか?」
- 「こんにちは」「ありがとう」「おやすみなさい」を相手の言語で言えるようにしておきましょう。翻訳のいらない数語のほうが、長い文章より心に届くことはよくあります。
メッセージに違和感があったら
気を悪くする前に、「原文を表示」を押してみましょう。その言語の単語をいくつか知っているだけでも、どこで訳がずれたのかがわかることがあります。そして、推測するより聞いてみましょう。「ちょっとよくわからなかったのですが、今週末のことですか?それとも来週末ですか?」
ネットでの書き方の習慣も、国によって違います。ロシア語を話す人の多くは、絵文字の代わりに文末に閉じかっこ「)」をつけます。だから「こんにちは))」は打ち間違いではなく、親しみの表れです。タイ語では「555」が笑い声です。タイ語の「5」は「ハー」に近い音だからです。はっきり「いいえ」と言うのが普通の地域もあれば、やわらかい言葉に包んで伝える地域もあります。行動で違うとわかるまでは、相手を好意的に受け止めましょう。
早めに話しておきたい文化の違い
お隣さん同士のほうが、別々の大陸で育った2人より違いが大きいこともあります。何でも国籍のせいにするのはやめましょう。それでも、育った場所が違うなら、早めに話しておきたいことがあります。
- それぞれが住んでいる場所では、恋愛はふつうどう進むのか。どのくらいで実際に会い、いつ家族が関わってくるのか
- デートでは誰が払うのか、割り勘はふつうのことなのか
- 一緒に暮らすなら大切になる、宗教、祝日、家族の習わし
- 真剣な関係になったら、二人ともどこで暮らしたいか
試すためではなく、好奇心から聞いてみましょう。「ご家族は、ふだんの日曜日をどんなふうに過ごしているんですか?」と聞けば話が広がりますが、「神様を信じていますか?」と聞いても、返ってくるのは「はい」か「いいえ」だけです。
時差は推測に頼らない
一方は夜で、もう一方は昼休み。そんなとき、推測で時間を決めてもうまくいきません。スマホの世界時計に相手の街を追加し、時間を提案するときは街の名前も添えましょう。「こちらの時間で20時はどうですか?ワルシャワにいます」。時計の切り替え、つまりサマータイムにも注意が必要です。サマータイムのない国も多く、ヨーロッパの大部分とアメリカでは切り替える週末が違うため、年に数週間は、その間の時差が1時間短くなります。
オンラインで待ち続けるより、二人に都合のいい時間帯を決めておきましょう。その合間をつなぐのがボイスメッセージです。自分の都合のいいときに録音し、相手は都合のいいときに聞けます。ボイスメッセージは翻訳されないので、共通の言語がないなら短めに。相手から返信が届けば、1件1分までのボイスメッセージを送れます。
遠距離の出会いを狙う詐欺
ロマンス詐欺をはたらく人は、距離を利用します。距離があれば、いつまでも会えないことの説明がつくからです。筋書きはほとんど変わりません。
- 最初の数日のうちに、別のアプリやメッセージアプリに移りたがる
- 会えない理由、カメラをつけられない理由がいつもある。海外での契約の仕事、船の上、壊れたスマホ
- やがてお金の話が出てくる。あなたに会いに行くための航空券、ビザ、荷物の関税、海外での緊急事態、「投資」
どんなにもっともらしい話でも、直接会ったことのない相手には、お金、ギフトカード、暗号資産、スマホに届く認証コードを絶対に送らないでください。翻訳がどのメッセージもなめらかに整えてしまうと、相手の書きぶりから判断するのは難しくなります。だから、相手が何を求めてくるかで判断しましょう。YADateでは、最初のメッセージの電話番号やリンクは保留されるので、知り合ったばかりの相手にいきなり別のアプリへ連れ出されることはありません。ほかの危険サインは、ロマンス詐欺の見分け方で紹介しています。
会いに行く前に
YADateには音声通話もビデオ通話もありません。しばらくやり取りが続いたら、どちらかがチケットを買う前に、別のアプリで短いビデオ通話を提案しましょう。簡単な言葉と笑顔ばかりでも、カメラ越しの数分間は、どんな写真よりも多くを教えてくれます。ほかの確認方法は、相手が本物か確かめる方法をご覧ください。
旅行の予定が決まったら、次のことを守りましょう。
- 宿泊先と帰りのチケットは、自分で予約して自分で支払います。
- 初めて会うのは人の多い公共の場所にして、そこまでは自分で行きます。
- どこに泊まるか、誰と会うか、いつ連絡を入れるかを友達に伝えておきます。
- パスポートやキャッシュカード、クレジットカードは誰にも預けず、スマホの翻訳アプリにはオフラインで使える言語データをダウンロードしておきます。
- 最初に会う時間は短めにして、一人でも楽しめる旅の計画を立てておきます。
あなたに会いに来るための航空券代やビザ代を払ってほしいと頼まれたら、そこで終わりにしましょう。
翻訳が運ぶのは言葉です。相手が本物で、本気かどうかは、行動に表れます。